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まずはこの20パターン:簿記3級の基本仕訳を順番に整理

学習法

簿記3級で最初に習得すべき基本仕訳20パターンを論点グループ別に整理。掛け取引・固定資産・消費税・引当金・法人税等を例題つきで解説。全パターンの一覧表と学習の優先順位も収録。

この記事でわかること

  • 簿記3級で最初に押さえるべき基本仕訳20パターン
  • 各仕訳の意味と判断のコツ
  • 論点グループ別の整理と学習の優先順位
  • 仕訳問題を解くときの思考手順

この記事の使い方

簿記3級の仕訳問題は、すべての仕訳を覚えるのではなく、頻出の基本パターンを確実に習得することから始めるのが最も効率的です。

この記事では、試験で繰り返し出題される基本仕訳を20パターン選び、論点グループ別に整理しています。各パターンを「見て即答できるか」を確認しながら読み進めてください。

仕訳を解くときの基本思考

① 何が動いたか(取引で変化した勘定科目)
② 増えたか、減ったか
③ 何グループか(資産・負債・純資産・収益・費用)
④ グループのルールを当てはめる
   資産・費用が増える → 借方
   負債・純資産・収益が増える → 貸方

現金・預金グループ(パターン1〜4)

パターン1:現金で商品を販売する

商品¥80,000を現金で販売した。

借方金額貸方金額
現金80,000売上80,000

コツ:現金(資産)が増える→借方。売上(収益)が発生→貸方。


パターン2:普通預金に入金される

得意先から売掛金¥50,000が普通預金に振り込まれた。

借方金額貸方金額
普通預金50,000売掛金50,000

コツ:振込→普通預金。小切手の受け取り→現金(他人振出の場合)。


パターン3:当座預金から支払う

仕入先への買掛金¥40,000を小切手を振り出して支払った。

借方金額貸方金額
買掛金40,000当座預金40,000

コツ:小切手の振り出し=当座預金の減少。受け取り(他人振出)は現金。


パターン4:現金の過不足を発見する

現金の実際残高が帳簿より¥2,000少なかった。

借方金額貸方金額
現金過不足2,000現金2,000

コツ:不足→現金を減らす(貸方)→現金過不足は借方。超過は逆。


売掛金・買掛金グループ(パターン5〜8)

パターン5:掛けで商品を販売する

商品¥120,000を掛けで販売した。

借方金額貸方金額
売掛金120,000売上120,000

コツ:後から受け取る権利「売掛金(資産)」が増える→借方。


パターン6:売上の返品を受ける

得意先から掛けで販売した商品¥10,000が返品された。

借方金額貸方金額
売上10,000売掛金10,000

コツ:返品は販売の逆。売上(収益)を減らす→借方。


パターン7:掛けで商品を仕入れる

商品¥90,000を掛けで仕入れた。

借方金額貸方金額
仕入90,000買掛金90,000

コツ:払う義務「買掛金(負債)」が増える→貸方。


パターン8:仕入の返品をする

仕入先に掛けで仕入れた商品¥8,000を返品した。

借方金額貸方金額
買掛金8,000仕入8,000

コツ:返品は仕入の逆。仕入(費用)を減らす→貸方。


手付金・前払金グループ(パターン9〜10)

パターン9:前払金の発生と解消

(注文時)商品¥100,000を注文し、手付金¥20,000を現金で支払った。

借方金額貸方金額
前払金20,000現金20,000

(受取時)商品が届いた。残額¥80,000は掛けとした。

借方金額貸方金額
仕入100,000前払金20,000
買掛金80,000

コツ:前払金は「将来受け取る権利(資産)」。商品受取時に消える。


パターン10:前受金の発生と解消

(注文時)商品¥150,000の注文を受け、手付金¥30,000を現金で受け取った。

借方金額貸方金額
現金30,000前受金30,000

(引渡時)商品を引き渡した。残額¥120,000は掛けとした。

借方金額貸方金額
前受金30,000売上150,000
売掛金120,000

コツ:前受金は「将来引き渡す義務(負債)」。商品引渡時に消える。


給料・費用グループ(パターン11〜13)

パターン11:給料と源泉所得税

給料¥300,000のうち、源泉所得税¥30,000を控除して残額を現金で支払った。

借方金額貸方金額
給料300,000現金270,000
預り金30,000

コツ:源泉所得税は会社が一時的に預かるもの→預り金(負債)。


パターン12:立替払いと精算

従業員の交通費¥3,000を現金で立て替えた。

借方金額貸方金額
立替金3,000現金3,000

後日、本人から¥3,000を現金で回収した。

借方金額貸方金額
現金3,000立替金3,000

コツ:立替金は「後から回収できる権利(資産)」。


パターン13:消耗品の購入

消耗品¥5,000を現金で購入した(費用として処理)。

借方金額貸方金額
消耗品費5,000現金5,000

コツ:「費用として処理する」→消耗品費。「資産として計上する」→消耗品(資産)。問題の指示を確認する。


借入金・貸付金グループ(パターン14〜15)

パターン14:借入金と利息の返済

短期借入金¥500,000と利息¥5,000を現金で返済した。

借方金額貸方金額
短期借入金500,000現金505,000
支払利息5,000

コツ:複合仕訳は借方合計=貸方合計を必ず確認する。


パターン15:貸付金と利息の回収

貸付金¥300,000と利息¥3,000を現金で回収した。

借方金額貸方金額
現金303,000貸付金300,000
受取利息3,000

固定資産グループ(パターン16〜17)

パターン16:固定資産の取得(付随費用あり)

備品¥300,000を購入し、引取運賃¥5,000とともに現金で支払った。

借方金額貸方金額
備品305,000現金305,000

コツ:引取運賃は取得原価に含める(費用として別計上しない)。


パターン17:減価償却費の計上(間接法)

備品(取得原価¥600,000・耐用年数5年・残存価額ゼロ)の減価償却を計上した。

減価償却費 = ¥600,000 ÷ 5年 = ¥120,000
借方金額貸方金額
減価償却費120,000備品減価償却累計額120,000

コツ:間接法では「○○減価償却累計額」を使う。固定資産を直接減らさない。


税金・引当金グループ(パターン18〜20)

パターン18:消費税の処理(税抜方式)

商品¥200,000(税抜)を掛けで販売した。消費税率10%・税抜方式。

借方金額貸方金額
売掛金220,000売上200,000
仮受消費税20,000

コツ:受け取った消費税→仮受消費税(負債)。支払った消費税→仮払消費税(資産)。


パターン19:貸倒引当金の設定(差額補充法)

売掛金¥400,000に対して2%の貸倒引当金を設定する。引当金残高¥3,000。

必要額 = ¥400,000 × 2% = ¥8,000
繰入額 = ¥8,000 − ¥3,000 = ¥5,000
借方金額貸方金額
貸倒引当金繰入5,000貸倒引当金5,000

コツ:差額補充法=不足分だけ追加で繰り入れる。全額を繰り入れるミスに注意。


パターン20:法人税等の確定

法人税等の確定額¥180,000、中間納付¥80,000。

未払法人税等 = ¥180,000 − ¥80,000 = ¥100,000
借方金額貸方金額
法人税等180,000仮払法人税等80,000
未払法人税等100,000

コツ:中間納付済みの仮払法人税等は必ず取り崩す。


20パターンの一覧表

#パターン借方貸方
1現金販売現金売上
2売掛金の振込回収普通預金売掛金
3買掛金を小切手で支払い買掛金当座預金
4現金不足の発見現金過不足現金
5掛け販売売掛金売上
6売上の返品売上売掛金
7掛け仕入れ仕入買掛金
8仕入の返品買掛金仕入
9前払金の発生前払金現金
10前受金の発生現金前受金
11給料と源泉控除給料現金・預り金
12立替金の発生立替金現金
13消耗品費の支払い消耗品費現金
14借入金と利息の返済借入金・支払利息現金
15貸付金と利息の回収現金貸付金・受取利息
16固定資産の取得備品など現金
17減価償却費(間接法)減価償却費○○減価償却累計額
18消費税の処理(税抜)売掛金売上・仮受消費税
19貸倒引当金の設定貸倒引当金繰入貸倒引当金
20法人税等の確定法人税等仮払法人税等・未払法人税等

学習の優先順位

20パターンの中で、試験での出題頻度から優先順位をつけると次のようになります。

最優先(必ず習得する)

  • パターン5・7(掛け販売・掛け仕入れ)
  • パターン17(減価償却費・間接法)
  • パターン18(消費税・税抜方式)
  • パターン19(貸倒引当金の差額補充)
  • パターン20(法人税等の確定)

高優先(確実に取りたい)

  • パターン1〜3(現金・預金)
  • パターン9〜10(前払金・前受金)
  • パターン11(給料・源泉控除)
  • パターン14〜15(借入金・貸付金)

まとめ

簿記3級の基本仕訳20パターンを論点グループ別に整理しました。

  1. 思考手順を固定する:「何が動いたか→増減→グループ→借方・貸方」の4ステップを毎回使う
  2. 頻出パターンを優先する:掛け取引・固定資産・消費税・引当金・法人税等を最優先で習得する
  3. 一覧表で繰り返し確認する:20パターンの一覧を使い、「見て即答できるか」を定期的にチェックする

まずはこの20パターンを確実に習得してから、応用パターンに進むと効率的に得点力が上がります。


この記事はトッパス(topath.jp)が提供する簿記3級学習情報です。トッパスでは、CBT形式に対応した問題演習と学習ダッシュボードで、あなたの合格をサポートします。

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