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【直前確認】簿記3級の第1問で狙われる頻出仕訳パターン30選

学習法

損益計算書・貸借対照表の構造と精算表からの3ステップ作成手順を解説。やること・確認ポイント付きで転記作業を整理し、当期純利益の記入位置・マイナス表示など頻出ミスの対策も収録。

この記事でわかること

  • 損益計算書・貸借対照表の構造と各項目の役割
  • 精算表から財務諸表を作成する手順
  • 当期純利益の計算と記入位置
  • 作成時に間違えやすいポイントと対策

損益計算書・貸借対照表とは

損益計算書(P/L)と貸借対照表(B/S)は、決算で作成する2つの財務諸表です。

損益計算書は「当期にどれだけ儲けたか(損したか)」を示す表です。収益と費用を対比させ、当期純利益または当期純損失を計算します。

貸借対照表は「決算日時点でどのような財産・負債があるか」を示す表です。資産・負債・純資産の残高を示し、会社の財政状態を表します。

簿記3級の第3問では、精算表の完成から財務諸表の作成まで問われることがあります。構造と作成手順を両方理解しておくことが得点につながります。


損益計算書の構造

損益計算書は、収益と費用を対比させて当期純利益を求める表です。

損益計算書の形式

費用の部金額収益の部金額
売上原価××売上高××
売上総利益××
販売費及び一般管理費
 給料××
 通信費××
 減価償却費××
 貸倒引当金繰入××
 支払利息××
営業外費用営業外収益
 支払利息×× 受取利息××
当期純利益××
合計××合計××

各利益の計算式

売上総利益 = 売上高 − 売上原価
営業利益  = 売上総利益 − 販売費及び一般管理費
経常利益  = 営業利益 + 営業外収益 − 営業外費用
当期純利益 = 経常利益 + 特別利益 − 特別損失 − 法人税等

補足:簿記3級では、売上総利益・当期純利益を中心に問われることが多いです。全段階の利益を完全に暗記しなくても、当期純利益の計算が正しくできれば得点につながります。

損益計算書での当期純利益の位置

当期純利益は費用側(左・借方)に記入します。

収益合計 − 費用合計 = 当期純利益
→ 費用側に当期純利益を加えることで、左右の合計が一致する

費用合計が収益合計を上回る場合は当期純損失となり、収益側(右・貸方)に記入します。


貸借対照表の構造

貸借対照表は、資産・負債・純資産の残高を示す表です。

貸借対照表の形式

資産の部金額負債の部金額
流動資産流動負債
 現金×× 買掛金××
 普通預金×× 短期借入金××
 売掛金×× 未払費用××
 貸倒引当金△×× 未払法人税等××
 繰越商品××固定負債
 前払費用×× 長期借入金××
固定資産純資産の部
 建物××元入金または資本金××
 建物減価償却累計額△××繰越利益剰余金××
 備品××(当期純利益)××
 備品減価償却累計額△××
資産合計××負債・純資産合計××

貸倒引当金・減価償却累計額の表示

貸倒引当金と減価償却累計額は、対象資産の直下に「△(マイナス)」として表示します。

売掛金             200,000
貸倒引当金          △4,000
   純額          196,000

貸借対照表での当期純利益の位置

当期純利益は純資産の部(右・貸方)に記入します。損益計算書と向きが逆になる点に注意しましょう。

資産合計 = 負債合計 + 純資産合計(当期純利益を含む)

精算表から財務諸表を作成する手順

精算表が完成していれば、財務諸表の作成は転記作業が中心になります。

手順1:損益計算書を作成する

精算表の「損益計算書」欄の数値を転記します。

やること

  • 収益科目を収益側(貸方)へ転記する
  • 費用科目を費用側(借方)へ転記する
  • 収益合計と費用合計を計算する
  • 差額を当期純利益または当期純損失として記入する
作業内容
収益の転記損益計算書の貸方欄から転記
費用の転記損益計算書の借方欄から転記
売上原価の計算修正後の仕入残高を使う
当期純利益の計算収益合計 − 費用合計

売上原価の表示

損益計算書では「売上原価」として1行で記載する場合と、内訳(期首商品+仕入−期末商品)を記載する場合があります。問題の指示に従いましょう。

確認ポイント

  • 売上高は収益側(貸方)に転記したか
  • 売上原価・給料・減価償却費などは費用側(借方)に転記したか
  • 受取利息・受取手数料などの収益科目は収益側に転記したか
  • 当期純利益は費用側(借方)に記入したか

手順2:貸借対照表を作成する

精算表の「貸借対照表」欄の数値を転記します。

やること

  • 資産科目を資産側(借方)へ転記する
  • 負債・純資産科目を負債・純資産側(貸方)へ転記する
  • 貸倒引当金・減価償却累計額をマイナス表示する
  • 当期純利益を純資産側へ加える
作業内容
資産の転記貸借対照表の借方欄から転記
負債・純資産の転記貸借対照表の貸方欄から転記
貸倒引当金の表示売掛金の直下にマイナス表示
減価償却累計額の表示各固定資産の直下にマイナス表示
当期純利益の記入純資産の部に加算

確認ポイント

  • 前払費用・繰越商品などは資産側(借方)に転記したか
  • 未払費用・未払法人税等などは負債側(貸方)に転記したか
  • 貸倒引当金は売掛金の直下にマイナス表示したか
  • 減価償却累計額は各固定資産の直下にマイナス表示したか
  • 当期純利益は純資産側(貸方)に記入したか

手順3:左右の合計が一致するか確認する

損益計算書・貸借対照表ともに、借方合計=貸方合計になっているかを最終確認します。

一致しない場合の主な原因は以下の通りです。

  • 転記漏れ・転記先の誤り
  • 当期純利益の計算ミス
  • 当期純利益の記入位置の誤り(損益計算書と貸借対照表で向きが逆)

間違えやすいポイント

ポイント1:当期純利益の記入位置

最も間違えやすい箇所です。

財務諸表記入位置理由
損益計算書借方(左・費用側)費用に加えて収益と合計を一致させる
貸借対照表貸方(右・純資産側)純資産に加えて資産と合計を一致させる

当期純損失の場合は向きが逆になります(損益計算書:貸方、貸借対照表:借方)。

ポイント2:貸倒引当金の表示

貸倒引当金は独立した負債として表示するのではなく、売掛金・受取手形の直下にマイナス表示します。貸借対照表の負債の部に記入するミスが多いので注意しましょう。

ポイント3:減価償却累計額の表示

備品減価償却累計額・建物減価償却累計額は、対応する固定資産の直下にマイナス表示します。独立した行として費用欄に書くミスが見られます。

ポイント4:繰越利益剰余金への当期純利益の加算

問題によっては、繰越利益剰余金に当期純利益を加算した合計額を純資産の部に記入します。問題の指示に従い、当期純利益を別行で示すか、繰越利益剰余金に含めるかを確認しましょう。

ポイント5:前払費用・未払費用の転記先

前払費用(資産)は貸借対照表の資産の部、未払費用(負債)は貸借対照表の負債の部に転記します。損益計算書に転記するミスが多いので、グループを確認してから転記しましょう。


損益計算書・貸借対照表の確認チェックリスト

【損益計算書】
□ 売上高は収益側(貸方)に転記したか
□ 売上原価は費用側(借方)に転記したか
□ 販売費・一般管理費は全て費用側に転記したか
□ 当期純利益は費用側(借方)に記入したか
□ 借方合計と貸方合計は一致しているか

【貸借対照表】
□ 現金・売掛金・繰越商品などは資産側(借方)に転記したか
□ 貸倒引当金は売掛金の直下にマイナス表示したか
□ 減価償却累計額は各固定資産の直下にマイナス表示したか
□ 買掛金・借入金・未払費用などは負債側(貸方)に転記したか
□ 当期純利益は純資産側(貸方)に記入したか
□ 借方合計と貸方合計は一致しているか

よくある質問

Q. 損益計算書と貸借対照表の当期純利益はなぜ向きが違うのですか?

損益計算書では「費用+当期純利益=収益」という等式を成立させるため、費用側(借方)に記入します。貸借対照表では「資産=負債+純資産(当期純利益を含む)」という等式を成立させるため、純資産側(貸方)に記入します。どちらも「左右の合計を一致させるための調整」です。

Q. 精算表なしで財務諸表を作る問題もありますか?

あります。残高試算表と決算整理事項が与えられ、精算表を経由せずに直接財務諸表を作成する形式の問題も出題されます。この場合も、決算整理仕訳を自分で計算して反映する手順は同じです。

Q. 売上原価はどのように損益計算書に記載しますか?

問題の指示によって異なります。「売上原価 ×××円」と1行で記載する場合と、「期首商品棚卸高+当期商品仕入高−期末商品棚卸高」と内訳を記載する場合があります。問題文や答案用紙の形式を確認してから記載しましょう。


まとめ

損益計算書・貸借対照表の作成で押さえるべき3点を整理します。

  1. グループで転記先を判断する:収益・費用は損益計算書へ、資産・負債・純資産は貸借対照表へ
  2. 当期純利益の記入位置を覚える:損益計算書は借方(費用側)、貸借対照表は貸方(純資産側)
  3. マイナス表示を忘れない:貸倒引当金・減価償却累計額は対応資産の直下にマイナス表示

精算表の数値を正確に転記し、最後に左右合計が一致することを確認する習慣をつければ、財務諸表の作成問題は確実に得点できるパートになります。


この記事はトッパス(topath.jp)が提供する簿記3級学習情報です。トッパスでは、CBT形式に対応した問題演習と学習ダッシュボードで、あなたの合格をサポートします。

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