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もう迷わない!借方・貸方の覚え方3パターン

学習法

借方・貸方で迷う原因と、語呂・視覚・意味の3パターンの覚え方を解説。自分に合った方法を選べるよう比較表つきで紹介。定着させるための練習法とよくある質問も収録しています。

この記事でわかること

  • 借方・貸方で迷う根本的な原因
  • 語呂合わせ・視覚・意味の3つの覚え方
  • 自分に合ったパターンの選び方
  • 覚えた後に定着させるための練習法

なぜ借方・貸方で迷うのか

簿記3級の学習で「借方と貸方がいつも混乱する」という声は非常に多いです。

原因は大きく2つあります。

原因1:言葉の意味が直感と結びつかない

「借方」という言葉は日常生活で「お金を借りる側」をイメージさせます。しかし簿記の借方は「左側」を意味するだけであり、借りる・貸すとは無関係です。この言葉のギャップが最初の混乱を生みます。

原因2:グループによって増減の向きが違う

現金(資産)が増えると借方、売上(収益)が増えると貸方——グループによって借方・貸方の意味が変わるため、単純な暗記では追いつかなくなります。

この2つの原因を踏まえた上で、有効な覚え方を3つ紹介します。自分に合うものを1つ選んで使いましょう。


大前提:借方・貸方の基本位置

どの覚え方を選ぶにしても、まず「借方=左、貸方=右」という位置だけは確実に覚えておく必要があります。

借方(左)貸方(右)
か・り・か・た(方)か・し・か・た(方)

「借(か)りかたは左、貸(か)しかたは右」という語呂で位置を固定してしまいましょう。これは全パターン共通の土台です。


まず覚える2行

位置が固定できたら、次の2行を全パターンの共通土台として先に覚えましょう。

資産・費用          → 借方(左)で増える
負債・純資産・収益  → 貸方(右)で増える

この2行さえ頭に入れば、あとは「この勘定科目は何グループか」「増えたか減ったか」を考えるだけで借方・貸方が決まります。以下の3パターンは、この2行を起点にした「記憶の定着方法の違い」です。


パターン1:語呂合わせで覚える

向いている人

  • 暗記が得意でリズムで覚えるのが好きな人
  • とにかく素早く仕訳を書けるようになりたい人
  • 試験まで時間が少ない人

覚え方

借方・貸方のルールを5グループすべて語呂で整理します。

【資産】  増えたら借方(左)
         → 「資産はかりかた(借方)に集まる」

【負債】  増えたら貸方(右)
         → 「負債はかしかた(貸方)に逃げる」

【純資産】増えたら貸方(右)
         → 負債と同じ側

【収益】  増えたら貸方(右)
         → 「収益は右(右肩上がり)で増える」

【費用】  増えたら借方(左)
         → 「費用は左(レフト)にかかる」

5つを個別に覚えるより、「資産・費用は左(借方)で増える、残りは右(貸方)で増える」 という2行に圧縮するのが最も効率的です。

覚える2行

① 資産・費用  → 借方(左)で増える
② 負債・純資産・収益 → 貸方(右)で増える

使い方

仕訳を書くたびに、頭の中でこの2行を唱えてから借方・貸方を決める。慣れてくると唱えなくても自然と手が動くようになります。

注意点

語呂で覚えると素早く答えられる反面、「なぜそうなるか」を理解していないため、見慣れない取引で混乱することがあります。パターン3と組み合わせると効果的です。


パターン2:視覚(貸借対照表の形)で覚える

向いている人

  • 図や表で覚えるのが得意な人
  • 財務諸表の全体像から理解したい人
  • 丸暗記より「見た目」で記憶する人

覚え方

貸借対照表(バランスシート)の構造を視覚的にイメージする方法です。

貸借対照表の構造

借方(左)貸方(右)
資産負債・純資産

貸借対照表では、左(借方)に「資産」、右(貸方)に「負債・純資産」が並びます。この形を頭に焼き付けておくことで、「資産は左(借方)に増える」「負債は右(貸方)に増える」が視覚的に定着します。

収益・費用については、損益計算書の構造で覚えます。

損益計算書の構造

借方(左)貸方(右)
費用収益

損益計算書では、左(借方)に「費用」、右(貸方)に「収益」が並びます。

2つの財務諸表の形を合わせると:

・左(借方)に来るもの → 資産・費用
・右(貸方)に来るもの → 負債・純資産・収益

これはパターン1の2行と同じ結論ですが、財務諸表の「形」として視覚記憶できる点が強みです。

使い方

仕訳を書く前に、頭の中で貸借対照表・損益計算書の図を思い浮かべ、「この勘定科目はどちらの表のどちら側か」をイメージして借方・貸方を決める。

注意点

このパターンは財務諸表の構造を先に理解している人に向いています。学習初期は構造がまだ頭に入っていないことが多いため、まずパターン1で位置を固定してからパターン2に移行するのがおすすめです。


パターン3:意味(取引の中身)から考える

向いている人

  • 「なぜそうなるか」を理解しないと覚えられない人
  • 応用問題にも対応できる力をつけたい人
  • 暗記が苦手で論理的に考えるのが得意な人

覚え方

取引が起きるたびに、以下の3つの問いを順に答えることで借方・貸方を決めます。

問い① 何が動いたか?
       → 取引で変化した勘定科目を全て洗い出す

問い② それは増えたか・減ったか?
       → 各勘定科目の変化の方向を判断する

問い③ そのグループのルールでは?
       → 5グループの増減ルールに当てはめる

具体例で確認する

取引:給料¥200,000を現金で支払った。

問い①「何が動いたか?」
  → 給料・現金

問い②「増えた?減った?」
  → 給料(費用)が発生した=増えた
  → 現金(資産)を支払った=減った

問い③「グループのルールは?」
  → 費用が増えた   → 借方
  → 資産が減った   → 貸方

結果:
借方金額貸方金額
給料200,000現金200,000

取引:商品¥80,000を掛けで販売した。

問い①「何が動いたか?」
  → 売掛金・売上

問い②「増えた?減った?」
  → 売掛金(資産)が増えた(後から受け取る権利)
  → 売上(収益)が発生した=増えた

問い③「グループのルールは?」
  → 資産が増えた   → 借方
  → 収益が増えた   → 貸方

結果:
借方金額貸方金額
売掛金80,000売上80,000

使い方

問題を解くたびにこの3問を心の中で問いかける。最初はゆっくりでも、繰り返すうちに自動化されてスピードが上がります。

注意点

考えるプロセスが増える分、慣れるまでは時間がかかります。しかし定着してからは、見慣れない勘定科目が出ても対応できる応用力がつきます。試験対策としての長期的な安定感は3パターン中で最も高いです。


3パターンの比較

パターン1(語呂)パターン2(視覚)パターン3(意味)
習得の速さ◎ 速い○ 中程度△ 遅い
試験本番の安定感△ 揺らぎやすい○ 安定◎ 最も安定
応用問題への対応△ 弱い○ 中程度◎ 強い
向いている人速さ重視・時間なし視覚優位理解重視

おすすめの使い方:パターン1で素早く全体を固め、パターン3の考え方で理解を深める。この2段階が最も効率的です。


覚えた後に定着させる練習法

どのパターンで覚えても、練習なしでは定着しません。以下の3つを実践しましょう。

練習1:「何グループ?」即答トレーニング

勘定科目を1つ見て、グループを0.5秒以内に答える練習をします。

「売掛金」→ 資産
「売上」  → 収益
「給料」  → 費用
「買掛金」→ 負債

グループが瞬時にわかると、借方・貸方の判断が自動化されます。

練習2:仕訳を書いたら「意味」を一言で説明する

仕訳を書いた後、内容を一言で言語化する習慣をつけます。

(借)現金 50,000 /(貸)売上 50,000

→「現金という資産が増えて、売上という収益が発生した」

声に出して説明できない仕訳は、まだ理解が浅いサインです。

練習3:間違えた問題のグループを確認する

仕訳を間違えたとき、「何グループと勘違いしたか」を特定して記録します。

間違えた例:
「受取手数料を費用グループと思って借方にしてしまった」
 → 収益グループなので貸方が正しい

記録して同じ間違いを繰り返さない

よくある質問

Q. 3つのパターンを全部使う必要がありますか?

必要はありません。自分に合うものを1つ選んで使いましょう。ただし、パターン1だけでは応用問題で詰まりやすいため、パターン3の考え方も並行して練習することをおすすめします。

Q. パターン3は時間がかかりすぎませんか?

最初は1問あたり30〜60秒かかることがあります。しかし練習を重ねると「見た瞬間に意味が浮かぶ」状態になり、最終的には語呂合わせより速く・正確に解けるようになります。

Q. 試験本番でどのパターンを使えばいいですか?

慣れ親しんだパターンをそのまま使いましょう。本番で新しい方法を試すのは逆効果です。普段の練習で自然に使えるパターンが、本番でも最も安定します。

Q. 資産なのに貸方に書く場合がありますか?

あります。資産が減るときは貸方に書きます。たとえば現金を支払ったとき(現金が減少)は、現金を貸方に記入します。「増える=借方」ではなく「増えたら借方・減ったら貸方」がルールです。


まとめ

借方・貸方の覚え方を3パターンまとめました。

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パターン1(語呂)
  資産・費用 → 借方で増える
  負債・純資産・収益 → 貸方で増える
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パターン2(視覚)
  貸借対照表・損益計算書の形を思い浮かべる
  左=借方(資産・費用)
  右=貸方(負債・純資産・収益)
──────────────────────────────────────────
パターン3(意味)
  ①何が動いた?②増えた・減った?
  ③グループのルールに当てはめる
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どのパターンを選んでも、最終的に目指す状態は同じです。「仕訳を見た瞬間に、迷わず借方・貸方が決まる」 状態を作ることです。そのために今日から毎日10問の仕訳練習を続けましょう。


この記事はトッパス(topath.jp)が提供する簿記3級学習情報です。トッパスでは、CBT形式に対応した仕訳練習と学習ダッシュボードで、あなたの合格をサポートします。

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