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売掛金・買掛金の覚え方|簿記3級合格に必須の仕訳パターン

学習法

簿記3級の売掛金・買掛金、借方/貸方の覚え方を仕訳パターンで解説。掛け販売・回収・返品・貸倒れの4パターンと勘定科目を、独学合格に必要な基本知識として整理。例題で実践確認。

この記事でわかること

  • 売掛金・買掛金の意味と違い
  • 発生・回収・支払いの基本仕訳パターン
  • 返品・値引き・貸倒れなど応用パターン
  • 例題10問で仕訳の流れを定着させる

売掛金・買掛金とは

売掛金(うりかけきん)

売掛金とは、商品を掛けで販売したときに発生する「後から代金を受け取る権利」です。

現金をすぐ受け取らず、後日まとめて精算する取引(掛け取引)で使います。売掛金は資産グループに属し、増えると借方に記入します。

掛けで商品を売った
    ↓
後から受け取る権利が生まれた
    ↓
売掛金(資産)が増えた → 借方

買掛金(かいかけきん)

買掛金とは、商品を掛けで仕入れたときに発生する「後で代金を支払う義務」です。

買掛金は負債グループに属し、増えると貸方に記入します。

掛けで商品を買った
    ↓
後で支払う義務が生まれた
    ↓
買掛金(負債)が増えた → 貸方

売掛金と買掛金の対比

売掛金買掛金
発生する場面掛けで売ったとき掛けで買ったとき
グループ資産負債
増えるとき借方貸方
減るとき貸方借方
解消される場面代金を回収したとき代金を支払ったとき

基本の仕訳パターン4つ

例題に入る前に、売掛金・買掛金の基本パターンを整理しておきましょう。

パターン1:掛けで売る(売掛金の発生)

売掛金(資産)が増える → 借方
売上(収益)が発生する → 貸方
借方金額貸方金額
売掛金××売上××

パターン2:売掛金を回収する(売掛金の消滅)

現金・預金(資産)が増える → 借方
売掛金(資産)が減る → 貸方
借方金額貸方金額
現金(または普通預金)××売掛金××

パターン3:掛けで買う(買掛金の発生)

仕入(費用)が発生する → 借方
買掛金(負債)が増える → 貸方
借方金額貸方金額
仕入××買掛金××

パターン4:買掛金を支払う(買掛金の消滅)

買掛金(負債)が減る → 借方
現金・預金(資産)が減る → 貸方
借方金額貸方金額
買掛金××現金(または普通預金)××

例題10問

問題を自分で解いてから、解答・解説を確認しましょう。


基本編:例題1〜5

まずは売掛金・買掛金の基本的な発生・回収・支払いの流れを確認します。


例題1:掛け販売(売掛金の発生)

A社に商品¥120,000を掛けで販売した。

解答・解説を見る

解答

借方金額貸方金額
売掛金120,000売上120,000

解説

掛けで商品を販売したので、後から代金を受け取る権利「売掛金(資産)」が増えます。資産の増加は借方。商品の販売により「売上(収益)」が発生します。収益の発生は貸方。

思考プロセス

動いたもの:売掛金・売上
売掛金(資産)→ 増えた → 借方
売上(収益)  → 増えた → 貸方

例題2:売掛金の現金回収

A社から売掛金¥120,000を現金で回収した。

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解答

借方金額貸方金額
現金120,000売掛金120,000

解説

現金を受け取ったので「現金(資産)」が増えます。資産の増加は借方。売掛金という権利が回収により消滅するので「売掛金(資産)」が減ります。資産の減少は貸方。

思考プロセス

動いたもの:現金・売掛金
現金(資産)  → 増えた → 借方
売掛金(資産)→ 減った → 貸方

例題3:売掛金の預金回収

B社から売掛金¥80,000が普通預金口座に振り込まれた。

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解答

借方金額貸方金額
普通預金80,000売掛金80,000

解説

例題2と同じ構造ですが、受け取り方が「現金」ではなく「普通預金への振り込み」です。普通預金(資産)が増えるので借方。売掛金(資産)が減るので貸方。受け取り手段によって借方の勘定科目が変わる点に注意しましょう。


例題4:掛け仕入れ(買掛金の発生)

C社から商品¥90,000を掛けで仕入れた。

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解答

借方金額貸方金額
仕入90,000買掛金90,000

解説

商品を仕入れたので「仕入(費用)」が発生します。費用の発生は借方。掛けで仕入れたので後で支払う義務「買掛金(負債)」が増えます。負債の増加は貸方。

思考プロセス

動いたもの:仕入・買掛金
仕入(費用)  → 増えた → 借方
買掛金(負債)→ 増えた → 貸方

例題5:買掛金の現金支払い

C社への買掛金¥90,000を現金で支払った。

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解答

借方金額貸方金額
買掛金90,000現金90,000

解説

買掛金という負債が支払いにより消滅するので「買掛金(負債)」が減ります。負債の減少は借方。現金を支払ったので「現金(資産)」が減ります。資産の減少は貸方。

思考プロセス

動いたもの:買掛金・現金
買掛金(負債)→ 減った → 借方
現金(資産)  → 減った → 貸方

応用編:例題6〜10

返品・相殺・貸倒れなど、基本パターンの組み合わせで解く応用問題です。


例題6:売掛金の返品(売上返品)

A社に掛けで販売した商品のうち¥10,000分が品質不良のため返品された。

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解答

借方金額貸方金額
売上10,000売掛金10,000

解説

返品された分だけ売上が取り消されるので「売上(収益)」が減ります。収益の減少は借方。売掛金(後から受け取る権利)も返品分だけ減るので「売掛金(資産)」が減ります。資産の減少は貸方。

ポイント:返品は販売の逆の処理。発生時と逆の仕訳になります。


例題7:買掛金の返品(仕入返品)

C社から掛けで仕入れた商品のうち¥15,000分が品質不良のため返品した。

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解答

借方金額貸方金額
買掛金15,000仕入15,000

解説

返品した分だけ仕入が取り消されるので「仕入(費用)」が減ります。費用の減少は貸方。買掛金(支払う義務)も返品分だけ減るので「買掛金(負債)」が減ります。負債の減少は借方。

ポイント:仕入返品は仕入の逆の処理。仕入時と逆の仕訳になります。


例題8:売掛金と買掛金の相殺

A社は売掛金・買掛金の両方の取引相手でもある。売掛金¥50,000と買掛金¥50,000を相殺した。

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解答

借方金額貸方金額
買掛金50,000売掛金50,000

解説

売掛金(資産)と買掛金(負債)を同額で相殺します。買掛金(負債)が減るので借方。売掛金(資産)が減るので貸方。現金のやり取りは発生しません。

ポイント:同一の取引先に対して売掛金・買掛金の両方がある場合、合意のうえで相殺することがあります。


例題9:売掛金の貸倒れ

D社が倒産し、売掛金¥30,000が回収不能となった。なお、貸倒引当金残高は¥20,000である。

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解答

借方金額貸方金額
貸倒引当金20,000売掛金30,000
貸倒損失10,000

解説

売掛金¥30,000が回収不能になるので、まず貸倒引当金¥20,000を取り崩します(貸倒引当金を借方で消す)。引当金では足りない¥10,000分は「貸倒損失(費用)」として処理します。

処理の順番

① 貸倒引当金残高(¥20,000)を先に取り崩す
② 不足分(¥30,000 - ¥20,000 = ¥10,000)を貸倒損失で処理
③ 売掛金(¥30,000)を消す

例題10:複合取引(掛け販売+前受金との相殺)

E社に商品¥200,000を販売した。代金のうち¥50,000は受注時に受け取っていた前受金と相殺し、残額¥150,000は掛けとした。

解答・解説を見る

解答

借方金額貸方金額
前受金50,000売上200,000
売掛金150,000

解説

売上全体¥200,000を収益として計上します(貸方)。受注時に受け取っていた前受金¥50,000(負債)が解消されるので借方。残額¥150,000は後から受け取る権利として売掛金(資産)が発生するので借方。

思考プロセス

動いたもの:売上・前受金・売掛金

売上(収益)  → 増えた → 貸方(¥200,000)
前受金(負債)→ 減った → 借方(¥50,000)
売掛金(資産)→ 増えた → 借方(¥150,000)

確認:借方合計(50,000 + 150,000)= 貸方合計(200,000)✓

間違えやすいポイント

ポイント1:売掛金と受取手形の混同

掛け販売でも、代金を手形で受け取った場合は「受取手形」になります。現金や振り込みで回収するまでは売掛金、手形で受け取ったら受取手形です。問題文で「手形を受け取った」という表現があるか必ず確認しましょう。

ポイント2:返品の仕訳を「逆にする」だけで済ませる

「返品は逆の仕訳」とだけ覚えると、複合仕訳では対応できません。「何が増えて何が減るか」を毎回考える習慣をつけましょう。

ポイント3:売掛金・買掛金の相殺を忘れる

同一取引先に対して売掛金と買掛金が両方ある場合、相殺処理が出題されます。「売掛金を消す=貸方、買掛金を消す=借方」という方向性だけ押さえておけば対応できます。

ポイント4:貸倒れで引当金を先に使うことを忘れる

貸倒れが発生したとき、貸倒引当金残高がある場合は必ず先に取り崩します。全額を貸倒損失にしてしまうミスが多いので注意しましょう。


売掛金・買掛金の仕訳まとめ

取引借方貸方
掛けで売った売掛金売上
売掛金を現金回収現金売掛金
売掛金を預金回収普通預金売掛金
売上の返品売上売掛金
掛けで買った仕入買掛金
買掛金を現金支払い買掛金現金
買掛金を預金支払い買掛金普通預金
仕入の返品買掛金仕入
売掛金・買掛金の相殺買掛金売掛金
売掛金の貸倒れ(引当金あり)貸倒引当金/貸倒損失売掛金

まとめ

売掛金・買掛金の仕訳は、「発生→回収・支払い」という基本パターンを押さえれば、応用問題にも対応できます。

定着させるための3ステップ

  1. 意味から考える:売掛金は「受け取る権利(資産)」、買掛金は「支払う義務(負債)」と理解する
  2. パターンを体に入れる:例題10問を繰り返し解いて、手が自動的に動くようにする
  3. 応用を怖がらない:返品・相殺・貸倒れは「基本パターンの組み合わせ」と考える

売掛金・買掛金は試験の第1問で頻繁に出題されます。確実に得点できる論点として仕上げておきましょう。


この記事はトッパス(topath.jp)が提供する簿記3級学習情報です。トッパスでは、CBT形式に対応した仕訳練習と学習ダッシュボードで、あなたの合格をサポートします。

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