簿記3級の試験本番|各大問を何分で解くか&解く順番のベスト戦略
簿記3級の試験60分を「第1問15〜20分・第2問10〜15分・第3問25〜30分」に配分する戦略を解説。解く順番の判断基準・時間が足りなくなった場合の対処法・本番前の習慣まで収録。
この記事でわかること
- 試験60分の時間配分の考え方
- 大問ごとの目標時間と時間オーバーの対処法
- 第1問・第2問・第3問をどの順で解くかの判断基準
- 本番で時間を確保するための具体的な習慣
試験の基本情報
簿記3級の試験時間は60分です。3つの大問で構成されており、それぞれに異なる特性があります。
| 大問 | 内容 | 配点 |
|---|---|---|
| 第1問 | 仕訳(15問) | 45点 |
| 第2問 | 帳簿・補助簿・勘定記入など | 20点 |
| 第3問 | 精算表・財務諸表 | 35点 |
60分で100点分を解くため、時間配分の失敗は直接得点に影響します。「第3問が時間切れで手つかずになった」「第2問に時間を使いすぎた」という失敗パターンを事前に知っておくことが重要です。
推奨時間配分
基本の時間配分
| 大問 | 目標時間 | 理由 |
|---|---|---|
| 第1問(仕訳) | 15〜20分 | 1問あたり1〜2分が目安。15問×1〜1.5分 |
| 第2問 | 10〜15分 | 形式確認から始める。詰まったら飛ばす |
| 第3問(精算表) | 25〜30分 | 処理数が多く時間が必要。最大時間を確保する |
| 見直し | 残り時間 | 空欄・計算ミス・科目名の確認 |
合計60分の配分イメージ
第1問(仕訳) :15〜20分
↓
第2問(帳簿など):10〜15分
↓
第3問(精算表) :25〜30分
↓
見直し :残り時間
なぜ第3問に最も時間を使うのか
第3問(精算表・財務諸表)は、決算整理事項を一件ずつ処理し、各科目の金額を損益計算書・貸借対照表に転記する作業が連続します。処理数が多く、1つのミスが複数箇所に影響することもあるため、丁寧に進める時間が必要です。
配点35点を確保するためにも、第3問には25〜30分を確保しましょう。
解く順番のベスト戦略
基本:第1問→第2問→第3問の順
ほとんどの場合、問題番号順(第1問→第2問→第3問)に解くのが最も安定した戦略です。
理由は3つあります。
- 第1問の仕訳問題は難易度が比較的安定しており、冒頭に解くことで得点を積み上げやすい
- 問題番号順に解くことで、問題の読み直しや画面の切り替えが最小化される
- 第3問に最も多くの時間を残せる
例外:第2問が難しい場合は飛ばす
第2問の形式は試験回によって変わるため、見慣れない形式が出ることがあります。第2問で想定外に時間がかかりそうなら、先に第3問に進み、後から第2問に戻るという判断も有効です。
判断の目安:
第2問を5〜7分解いても方針が見えない
→ 第3問に先に進む
→ 第3問を解き終えてから第2問に戻る
第2問の配点は20点です。ここで時間をかけすぎて第3問(35点)が時間切れになると、得点全体への影響が大きくなります。
第1問の時間管理
目標時間:15〜20分
第1問は15問の仕訳問題です。1問あたり1〜1.5分が目安です。
時間を守るための習慣
1問あたり2分を超えたら飛ばす
仕訳問題は1問ごとに独立しています。1問で詰まっても次の問題には影響しません。迷った問題は印をつけて後回しにし、確実に解ける問題を先に終わらせましょう。
問題文の長さで難易度を予測する
問題文が長い問題(複合仕訳・複数の条件が絡む問題)は時間がかかりがちです。問題文を一読して「この問題は少し複雑だ」と感じたら、他の問題を先に終わらせてから戻ってきましょう。
仕訳を頭の中で決めてから入力(選択)する
「考えながら入力する」のではなく、先に頭の中で次の4点を決めてから入力する手順を固定しましょう。
- 借方科目は何か
- 借方金額はいくらか
- 貸方科目は何か
- 貸方金額はいくらか
この順序を固定すると、操作ミスと入力の迷いが大きく減ります。
第2問の時間管理
目標時間:10〜15分
第2問は形式が毎回変わりますが、帳簿記入・補助簿の選択・勘定記入・仕訳日計表などが主な出題です。
時間を守るための習慣
まず全体を確認してから解き始める
解き始める前に次の3点を先に確認します。
- 何を埋める問題か(帳簿記入・補助簿の選択・勘定記入など)
- どこまで書けばよいか(全設問の範囲を把握する)
- どの資料を見るべきか(問題文のどの数値を使うか)
この確認を先に行うことで、途中で方針を変えるロスを防げます。
部分的に確実に取る
第2問で完答を目指すよりも、確実に解ける設問だけを確実に取る意識が重要です。完答できなくても部分的に得点できる問題が多いです。
15分を超えそうなら第3問に進む
第2問に15分以上かかりそうなら、潔く第3問に進みましょう。第3問を先に確保してから残り時間で第2問に戻る方が、合計得点は安定します。
第3問の時間管理
目標時間:25〜30分
第3問は試験の中で最も時間が必要なパートです。精算表または損益計算書・貸借対照表の作成が主な出題です。
時間を守るための習慣
最初に決算整理事項を全て読む(2〜3分)
第3問を解き始める前に、問題文の決算整理事項を全て通読します。これにより「全部で何件処理するか」を把握でき、処理漏れと後戻りのロスを防げます。
処理順序を固定して1件ずつ完結させる
決算整理は次の推奨順序で処理します。
① 売上原価の算定
② 貸倒引当金の設定
③ 減価償却費の計上
④ 費用・収益の見越し
⑤ 費用・収益の繰り延べ
⑥ 消耗品の整理
⑦ 法人税等の確定
1件処理したら借方・貸方の一致を確認してから次へ進みます。まとめて処理すると、どこで間違えたかわかりにくくなります。
転記は1科目ずつ確認しながら行う
損益計算書・貸借対照表への転記は、科目グループ(収益・費用・資産・負債)を確認してから転記します。転記先の間違いが最も多いミスです。
時間が足りなくなったときの対処法
パターン1:第2問で時間がかかっている
→ 第2問を一旦止めて第3問に進む
第3問(35点)の方が配点が高いため、先に第3問を確保します。第2問(20点)は残り時間で対応します。
パターン2:第3問の途中で残り時間が少ない
→ 確実に取れる処理を優先して完結させる
第3問は部分点が期待できます。完全に解けなくても、処理済みの部分は得点になります。残り時間で確実に処理できる件数の決算整理を丁寧に完結させましょう。
パターン3:第1問に時間がかかりすぎている
→ 難しい問題を後回しにして進める
第1問の15問をすべて解こうとして時間をかけすぎると、第3問が危うくなります。確実に解ける問題を先に完成させ、難しい問題は後から戻る習慣をつけましょう。
見直しの使い方
試験時間に余裕が生まれた場合、見直しに使います。優先順位は以下の通りです。
- 空欄がないか確認する:解答していない欄が残っていないか確認する
- 複合仕訳の合計確認:借方合計と貸方合計が一致しているか確認する
- 第3問の左右合計:損益計算書・貸借対照表の借方合計と貸方合計が一致しているか確認する
- 勘定科目名の確認:似た科目名と混同していないか確認する
見直しはすべてを最初から読み直すよりも、この順番でミスが起きやすい場所を狙って確認する方が短時間で効率的です。
本番前に身につけておきたい習慣
習慣1:時間を意識した演習をする
練習のときから、大問ごとに時間を計って解く習慣をつけましょう。「第1問20分・第2問15分・第3問25分」という感覚を体に染み込ませておくと、本番で時間配分が自動化されます。
習慣2:詰まったら飛ばす練習をする
「わからない問題を飛ばして次へ進む」という判断は、練習のときにやっていないと本番でできません。練習段階から「2分解いてわからなければ飛ばす」を意識しておきましょう。
習慣3:処理順序を毎回同じにする
第3問の決算整理処理は、毎回同じ順序でやる習慣をつけます。手順が自動化されると、本番の緊張状態でもミスが起きにくくなります。
習慣4:全体を通して解く練習を本番前に最低2回行う
模擬試験や過去問を60分通して解く経験を、本番前に最低2回は行いましょう。時間内に全大問を解き切る感覚を体験しておくことが、本番の安心感につながります。
よくある質問
Q. 第3問から解き始めるのはどうですか?
戦略として選ぶ人もいますが、一般的には推奨しません。第3問は全体像をつかむのに時間がかかるため、冒頭に解くと焦りやすくなります。第1問の仕訳問題で得点感覚をつかんでから第3問に進む方が、精神的に安定した状態で取り組めます。
Q. 電卓の打ち間違いで時間を取られてしまいます。どうすればいいですか?
計算ミスの多い人は、電卓を打つ前に「何を計算するか」を頭の中で確認してから打つ習慣をつけましょう。また、桁の多い計算は1回打ったら画面の数値を目で確認してから次のステップに進むと、打ち直しのロスが減ります。
Q. 見直しの時間がなくても大丈夫ですか?
理想は見直し時間を確保することですが、見直しよりも「最初から丁寧に解く」方が重要です。特に第3問は処理ごとに借方・貸方の一致を確認する習慣をつけることで、後からの見直しを最小化できます。
まとめ
試験本番の時間配分と解く順番を3点で整理します。
- 時間配分の基本:第1問15〜20分・第2問10〜15分・第3問25〜30分。第3問に最も多くの時間を割く
- 解く順番の基本:第1問→第2問→第3問の順。第2問で詰まった場合は先に第3問へ進み後から戻る
- 本番の鉄則:1問に詰まったら飛ばす・処理順序を固定する・時間を意識した演習を繰り返す
「知識はあるのに時間が足りなかった」という失敗を防ぐために、練習のときから時間配分を意識した解き方を習慣化しましょう。
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